ウオークラリーの一コマ

ウオークラリーの一コマ。午後、豊橋公園からの帰り道。交差点で道を確かめる。ここの信号で曲がるのかな、それとも真っすぐ進むのかな。牛川の薬師寺の下で。3月30日。

うかがい知ってもらえたら

4月半ば、新一年生の給食も始まった。一カ月ほど続いた年度末と年度初めの忙しさからとりあえず解放される。

さて、新年度の最初の『ポランの森から』だから書いておくことにする。これは私(通称ロク又はロクサン。本名?ロッカク)の個人的な思いを書いたもので、いわばブログのようなものである。SNSの「イイネ!」に代表されるような反射的で短めな感想が全盛のこの時代に、長ったらしい読み物は歓迎されないのだろうが、短いものでは伝えきれない大事なこともあるはずなので、時代に合わないことは承知の上で書いている。ポランの人間がどんなことを考えながらやっているのか、ポランのプログラムにどんな意味があるのか。そんなことを、子供たちが遊んでいる写真やボクの言葉を通してうかがい知ってもらえたら、というのが書き続けている一番の理由である。45年も続けていると習慣になっているという面もある。それに加えて、時々、市内や県外からうれしい反応があるので、パソコンに向かう気力と書きたい思いが湧いてくるうちは出そうと思っている。年間、3、4枚で終わるのか10枚になるのか、終わって見なければわからない。

昭和が冷凍保存

ちょうど一年前の春休み中のある日、子供たちが戸外で走り回って遊んでいる時に宅配のトラックがやってきた。荷物を降ろして帰る時にトラックのドライバーが目を細めるようにしてボクに言った。「ここは昭和の子供たちが冷凍保存されているようですねえ」と。ポランの自然環境と子供たちの遊び方が、その50歳前後のドライバーに二時代も前の昭和を思い起こさせたのだろうか。以前に、ポランの遊びを「博物館で見たことある」と言った子があった。そのときも、とうとう昭和の遺物になったかと感じたが、この《冷凍保存》という言い方にも、ポランの遊びが世の中の人の目にどう映っているのかが表れていて感慨深かった。

さて、そんな昭和なポランの今年の春休みもいろいろなことがあった。山道を8キロも歩いて行ったのは愛知県と静岡県の県境にある史跡公園。鎌倉時代にお寺があった場所で建物の礎石や庭の池が残っている。東に向かって開けたここからは浜名湖や太平洋が一望できる。愛知側から登った人にも、東海遊歩道を歩く人にとっても、弁当を広げるのにちょうどよい場所だ。弁当の後は、近くの森で「お菓子探し」をする。木の上や根元、岩のくぼみや落葉の陰など、いろんな場所に6年生が菓子をかくし、他の子たちがそれを見つける。90個くらいかくしたのだが、今年も3個ほどがみつからなかった。森の小さな生き物たちへのプレゼントにした。

大知波廃寺跡で記念撮影
大知波廃寺跡で記念撮影。背後に浜名湖。山登りだからマスクを外していいことにしたが、7割の子はとらなかった。無理もないがフト心配にもなる。
ノビル
田畑の隅に自生するノビルを焼いてミソをつけて食べる。ポランの春の名物行事。

「たっちゃん」の紙芝居も楽しかった。どんな返答にも「イイネ、イイネ」を連発するたっちゃんの巧みな話術。子供たちとのやりとりはマンザイのボケと突っ込みのようだ。お笑いがブームを通り越して日常化した時代に生まれた子供たちならではの反応か。この観客参加型の紙芝居は、ユーホニューム(楽器の名前)の生音やPAでのタイミングのいい効果音も入り、今時の子供たちを飽きさせない軽快さがあった。ユーチューブやテレビなどの液晶画面では味わえない《臨場感》というものを体験できたはずだ。プロの正統的な紙芝居をもう少し見たかった、という気もした。

懐「たっちゃん」の紙芝居
たっちゃんのテンポのいい受け答えに乗せられて、子供たちの手が上がる。紙芝居を見るというより、トークショーに参加しているようだ。
ユーホニューム
終了後のサービス。ユーホニュームのラッパをおなかにあててブフォっと鳴らす。便秘解消に効果があるとか。便秘の程度によって強・中・弱が選べる。